研究科長からのメッセージ

Message from the Dean

「分野融合」と「文理融合」で人間能力無限大

  • 研究科長 近藤 昭彦

    科学技術イノベーション研究科長
    近藤 昭彦

  • 今日のグローバル社会では、いくつもの研究分野の垣根を超えた融合からブレイクスルーが生まれています。次世代の研究者は、研究成果を社会の中で客観的に位置づけ、事業化の道筋を描く「企業家精神(アントレプレナーシップ)」を、研究者自身が持たなければ世界と戦えません。ところが、日本の研究者の多くは自分の専門だけに目を向けがちです。これでは、イノベーションの可能性に気づかず、研究成果は社会に出ず埋もれてしまいます。科学技術イノベーション研究科は、「イノベーションを起こす最先端研究者を育てるシステム」として「分野融合」と「文理融合」をキーワードに2016年からスタートしました。

    本研究科ではバイオプロダクション、先端膜工学、先端IT、先端医療の各分野でトップを走る教授たちが皆さんを迎えます。学生たちは専攻分野の研究を深く掘り下げつつ、手を動かして他分野の実習を行うことで「分野融合」の柔軟な発想力を養います。「文理融合」のアントレプレナーシップ分野では、全専攻の学生が一堂に会して経営学の教授やベンチャー企業の実務家のサポートのもとに事業化に必要な知識を身につけ、自らの研究の事業化における強みや課題を考えることで実際に経験を積んでいきます。研究科がスタートして5年、その間に成長し社会に出て行く学生たちの姿が何よりもこの唯一無二のシステムの有効性を示しています。そして研究者たちもこの稀有な場から刺激を受け、相乗効果によりブレイクスルーとなる技術を生み出し、ベンチャー企業が次々と生まれています。

    2018年度からスタートした博士課程後期課程では、研究成果を生かした新事業の立ち上げを目指す企業人や、ベンチャー企業設立の意欲に燃える経験豊富な研究者が新たに集い、前期課程から進学した学生とともに、研究科全体に新たなイノベーションを起こしています。このことからも、「分野融合」と「文理融合」を核とする本研究科の重要性を感じてもらえることでしょう。本研究科の独自の場を通じて養成される人材は、産業界の様々な分野から求められるイノベーションを推進するリーダーとして活躍してくれるものと期待しています。

    2020年10月