修了生からのメッセージ

Messages from Alumni

湯川 貴弘さん

湯川 貴弘さん

YUKAWA Takahiro
現職
双日株式会社
環境・ライフサイエンス部 環境プロジェクト課
修了課程・年月
博士課程後期課程・2023年3月修了
分野・研究室
バイオプロダクション分野・バイオ生産工学研究室
指導教員
蓮沼誠久 教授

私は現在、双日株式会社で、研究開発ではなく、バイオに関する事業投資を担当しています。在学時には、遺伝子組換えにより化学品を生産する微生物の開発、およびその培養技術の開発に取り組んでいました。事業投資の可否を判断する上で、学部生時代から計6年間で得た理系の専門知識は非常に役に立っています。

当研究科に入学した際には、私が卒業後に研究開発から離れ、事業投資の仕事に携わっている未来は想像できませんでした。このようなキャリアが可能になった理由としては、本研究科で学習することで理系専門領域での技術開発とビジネスの両方を動かせる人材となる準備ができたためです。そして、そのような理系専門領域を理解し、ビジネスを動かせる人材が社会に圧倒的に不足しているからです。

本研究科を志望した際も、まさに研究とビジネスの両方が分かる人材になりたいという強い思いがありました。また、博士課程後期課程へ進学を決断した理由は、自身を差別化したいという目的があったためです。日本でも、修士号を保有する学生が増え、また、デザイン思考などイノベーションやアントレプレナーシップについて学んだ学生も増えてきています。つまり、理系の専門性だけ、ビジネスの専門性だけを学んだという学生はありふれていると言えるでしょう。本質は学習するという点にあるのは言わずもがなですが、理系の専門技術とビジネスの2つの専門性を両方身に付けたという点に説得力を持たせる意味でも、博士号を取得したいと思いました。実際、双日へ入社して5か月が経過しようとしていますが、博士号はもちろんのこと、本研究科で学んだことは随所に活用することができています。

本メッセージが、皆さんのキャリア決断の一助になれば幸いです。