修了生からのメッセージ
Messages from Alumni
私が科学技術イノベーション研究科を志望した理由は、主に2つあります。1つ目は、大学で学んだ栄養学とは異なった角度から、より医学的な内容の研究に取り組みたいと考えたからです。2つ目は、研究に取り組むだけでなく、研究成果の事業化まで視野に入れたカリキュラムに魅力を感じたからです。昔から「新製品開発に携わりたい」という夢があり、「イノベーションを創出するために、アントレプレナーシップ(企業家精神)も兼ね備えた人材の育成を目指す」という当研究科の方針に惹かれました。
在学中はビフィズス菌を用いた感染症に対する経口ワクチンの開発に取り組みました。研究成果を世の中に向けてどうアプローチするか、どのようにビジネス化や社会貢献へと繋げていくかを考えるプログラムを通じて、専門知識だけでなく他分野の知見も得られ、視野が広がったと感じました。理系研究者としての視点に加えて経営的な視点も養うことができたのは、他分野融合型の研究科ならではの貴重な学びでした。
現在は、紙おむつや医療器具を扱うメーカーで経営企画業務に携わっています。損益計算書を用いた経営の進捗管理や状況分析を行うほか、企業ビジョンの策定・進捗管理など経営戦略の立案にも関わっています。この仕事は、単にモノを売るのではなく、企業の将来像を描き、方向性を定めていく役割を担うため、企業内起業家として大学院で培った経営的視点を活かせる仕事だと感じています。
科学技術イノベーション研究科は、専門分野を深めながら分野を越えて学べる環境が整っています。研究に加えて社会実装や事業化にも関心がある方にとって、非常に有意義な学びの場だと思います。将来の進路に迷っている方も、ぜひ当研究科での学びを選択肢のひとつとして検討してみてください。