修了生からのメッセージ

Messages from Alumni

門口 遥香さん

門口 遥香さん

MONGUCHI Haruka
現職
東レ株式会社
修了課程・年月
博士課程前期課程・2024年3月修了
分野・研究室
先端膜工学分野・膜分離プロセス研究室
指導教員
中川敬三 准教授

私が科学技術イノベーション研究科を志望した理由は、専門分野の研究と経営学を並行して学べる点に魅力を感じたからです。入学後に特に大きかったのは、自分の専門外の理系分野に取り組む学生と共に学ぶ機会を得られたことです。異なる専門知識を持つ仲間との交流で視野が広がるとともに、将来につながる人脈が得られました。また、経営分野の教授陣による講義は非常に充実しており、2年間を通じて大変有意義な時間を過ごすことができました。

在学中は、酸化グラフェン積層膜を用いた有機溶剤分離をテーマに研究しました。多くの先生方の指導や充実した研究環境の下で、特許出願や学会発表といった貴重な経験を積むことができました。また、研究の成果を社会に還元する方法や、事業化へとつなげる可能性について検討することもできました。これは他の研究科では得難い経験であり、社会人として企業活動に携わる今、重要な視点を養えたと実感しています。

現在は化学メーカーの生産技術職に就き、新製品が市場に出るまでのプロセスを担っています。品質・コスト・効率の最適化を追求する業務は研究とは異なりますが、大学院時代と同じ専門分野に携わっており、培った知識が直接生きています。さらに、研究科で学んだ経営学の知識は、現場での問題解決や改善策を考える際に、それが事業全体にどのような影響を与えるかを判断する手がかりになっています。

科学技術イノベーション研究科には、ここでしか得られない学びが数多くあります。新しい仲間や先生方との出会いに加え、技術と経営という二つの視点を学生時代から養うことができます。興味を持たれた方は、ぜひ受験を検討してみてください。