国際交流

International Exchange

川端 優希さん

川端 優希さん

KAWABATA Yuki
課程(渡航時)
前期課程
学年(渡航時)
1年
分野
先端膜工学
指導教員
吉岡 朋久 教授
目的
共同研究,学会参加
期間
2020.2.2~2020.2.9
派遣先
オーストラリア・シドニー工科大学

2020年2月2日~9日に科学技術イノベーション研究科学生海外派遣支援制度によって、オーストラリアのシドニー工科大学(UTS: University of technology Sydney)で開催された分離膜の国際会議 (The 10th International Membrane Science & Technology Conference、IMSTEC2020) に参加し、また、神戸大学膜分離プロセス研究室とUTSとの共同研究を実施しました。

IMSTEC2020はMembrane Society of Australasia(オーストラリアおよびオセアニア膜学会、 MSA)が主催して3年に1度オーストラリアで開催され、産業界と学界の双方から多くの参加者が集い、膜の科学技術の最新状況について議論をする国際会議です。2月3日~5日の3日間に渡って、水処理膜、ガス分離膜、逆浸透/正浸透膜について、最先端の研究開発動向に触れることができました。

2月6日~8日には、本学先端膜工学研究センターと学術的協定(MOU)を締結し、水処理膜に関する共同研究を行っているUTS School of Civil and Environmental EngineeringのHokyong Shon教授の研究室を訪問しました。この共同研究では、海水淡水化に利用されるポリアミド(PA)膜へ微小酸化グラフェン(GO)を複合化させることにより、膜性能の向上に取り組んでいます。今回、神戸大学にて3か月間に渡り実施したGOを付加したポリアミド膜の特性に関する分子シミュレーションの結果を報告し、Shon教授らとその解釈について議論しました。神戸大学のシミュレーション結果によって、UTSの実験データの妥当性が裏付けられたことから、双方の研究成果を共著論文としてまとめることとなりました。その後、UTSとは意見交換を継続的に行うことで、担当した分子シミュレーションの部分の執筆が完成し、国際的な共同研究の成果として学術論文を投稿しました。12月に開催される膜の国際会議(ICOM2020)では、今回の経験を生かして臨みたいと思います。